機動戦士ガンダム 第39話 ニュータイプ、シャリア・ブル

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ナレーター:「シャアとセイラの出会いはそれぞれの思いの食い違いをはっきりさせただけであった。ザンジバルはワッケインのマゼランを撃破してテキサスを脱出、ホワイトベースもまた、ソロモンに帰還をした」

タイトルコール:「ニュータイプ、シャリア・ブル」

ナレーター:「昨日まではジオン公国の宇宙戦略の一翼を担っていたソロモンではあったが、今や地球連邦軍の拠点として活動を始めていた。これによって、連邦はジオン進攻の強力な足掛かりを得たのである。援軍が補強され、連邦軍の乾坤一擲の作戦が開始されるのもすでに時間の問題と思われた時、ソロモンに奇妙な事件が起こった」

連邦士官A:「ま、また聞こえるぞ、ララだ」
連邦士官B:「コースはEの6だが」
連邦士官C:「現場なら敵が見えるだろ。え?こっちは電気系統の整備がまだ終わっちゃいないんだ、見える訳がないだろ。・・・おい、どうした?38エリア、38エリア!将軍!」

シャア:「すごいものだな。あの輝きがララァの仕掛けたものとは、この私にも信じられん。ニュータイプのララァとモビルアーマー・エルメス、これほどのものとは」

ブライト:「なんだ?爆発だぞ。マーカー、敵はどこにいるんだ?」
マーカー:「見当たりません。どのみち、ミノフスキー粒子がえらく濃いようで」
ミライ:「なにかしら?何かが呼んでいるような気がするわ」
ブライト:「対空監視を全員にやらせろ!」
マーカー:「はい!」
ブライト:「ミライ、どうした?」
ミライ:「え?」
ブライト:「体の具合でも?」
ミライ:「あ、いいえ、そうじゃないの。とにかく変なのよ、このソロモンの周り、すごく」
ブライト:「変?そりゃ、殺気みたいなものは感じるが」
フラウ:「ブライトさん!」
ブライト:「なにか?」
フラウ:「ホワイトベースは第1戦闘配置を取って入港を待て、との事です」
ブライト:「了解」
「第1デッキ、第2デッキ、ガンダム、ガンキャノン、Gファイター、発進。第1戦闘配置を取らせろ」


カイ:「人使いが荒いんだから、まったく」

ハヤト:「・・・ああ、キッカ」
キッカ:「は?」
ハヤト:「僕のノーマルスーツ持ってきてくれないか?」
レツ:「サンマロさんに怒られるよ」
ハヤト:「大丈夫、もう大丈夫だよ!」

ブライト:「セイラ、君を信じているが、戦いに私情は持ち込むなよ」
セイラ:「ブライトさん、私の今までの行動は嘘ではなくてよ」
ブライト:「指揮官として確認したまでだ。信じているよ」
セイラ:「ありがとう」
「Gファイター、発進できます」
ミライ:「なにかあったの?ブライト」
ブライト:「ん、なにかセイラ、1人で悩み事を抱えているようでね」
ミライ:「そうね」

アムロ:「行きまーす!!」
カイ:「ガンキャノン行くぜ!」

セイラ:「仕方がないか」
(元ジオンの女、シャアの妹、信じられなくなるのが当たり前よね)
「あっ?」
アムロ:「またか!」
「・・・呼んでいる!」
(なにか、呼んでいるような・・・気がする。なんだ?なにかが見えるようだ。なんだ?)


ララァ:「・・・」
シャア:「ララァ、疲れたか?」
ララァ:「はい、大佐。でも大丈夫です、まだやれます」
シャア:「いや、今日はやめておこう。戦果は十分に上がっている。一度休んだ方がいい」
ララァ:「はい、大佐」

アムロ:「き、聞こえなくなった。何が聞こえていたんだ?」
「確かに何かが呼んでいたのに」


ナレーター:「これに先立つ数時間前、ジオン公国ザビ家の総帥ギレン・ザビは、木星帰りの男、シャリア・ブル大尉を謁見していた」

ギレン:「今回の君の船団の帰還でヘリウムの心配はいらんわけだ。私とて何年もこの戦争を続けるつもりはないからな」
シャリア:「総帥はこの戦争を1ヶ月で終わらせてみせるとおっしゃってました」
ギレン:「それを言うな、シャリア・ブル。座ってくれ、本論に入ろう」
シャリア:「は、ありがとうございます。しかし、お話のニュータイプの件ですが、わたくしは多少人よりカンがいいという程度で」
ギレン:「君のことは君以上に私は知っているぞ」
シャリア:「は?」
ギレン:「木星のエネルギー船団を勤めた君の才能のデーターはそろっている。フラナガン機関に検討させた。その机の上にある」
シャリア:「・・・シャリア・ブルに関するニュータイプの発生形態。わたくしにその才能があると?」
ギレン:「そう、君は自分でも気付かぬ才能を持っている。もっとも、ニュータイプの事はまだ未知の部分が多いのだが、それを役立ててほしい。今度の大戦ではもう人が死にすぎた」
シャリア:「・・・キシリア殿のもとへゆけと?」
ギレン:「ほう、言わぬ先からよくわかったな」
「キシリアのもとで君の即戦力を利用したモビルアーマーの用意が進められている」
シャリア:「御言葉とあらば」
ギレン:「ん、空母ドロスが用意してある」
シャリア:「は」
ギレン:「私がなぜ君をキシリアのもとにやるかわかるか?」
シャリア:「は・・・」
ギレン:「・・・」
シャリア:「わたくしには閣下の深いお考えはわかりません。しかし、わかるように努力するつもりであります」
ギレン:「それでいい、シャリア・ブル。人の心を覗きすぎるのは己の身を滅ぼすことになる。ただ、私が君をキシリアのもとにやることの意味は考えてくれ」

キシリア:「この船でシャリア・ブルという男も来ておるのだな?」
ジオン将官A:「は。シムス中尉と共にブラウ・ブロを使わせます」
キシリア:「・・・もし、そのシャリア・ブル大尉の能力がララァより優れているのなら、エルメスをシャリア・ブルに任せることも考えねばならぬ。その点、シャア大佐にはよく含み置くように、と」
ジオン将官A:「は、伝えます」
キシリア:「木星帰りの男か。ララァよりニュータイプとしては期待が持てるかも知れぬ」

シャリア:「・・・なるほど、意外とシンプルなコンソールパネルだな」
「シムス中尉、私の方はいつでもいい、発進してくれ!」
シムス:「了解です、シャリア・ブル大尉」

アイキャッチ

シャア:「わかったのか?ララァが疲れすぎる原因が」
フラナガン:「脳波を受信する電圧が多少逆流して、ララァを刺激するようです」
シャア:「直せるか?」
フラナガン:「今日のような長距離からのビットのコントロールが不可能になりますが?」
シャア:「やむを得ん、というよりその方がよかろう。遠すぎるとかえって敵の確認がしづらい」
フラナガン:「そう言っていただけると助かります。なにしろ、サイコミュが人の洞察力を増やすといっても・・・」
シャア:「ララァ、いいのか?」
ララァ:「大丈夫です。もうしばらくすれば実戦に出られます」
シャア:「ララァ、戦場で調子に乗りすぎると命取りになるぞ」
ララァ:「ブラウ・ブロが着くそうです」
シャア:「うん。よーし、ブリッジに上がろう」
ララァ:「はい」

ララァ:「シャリア・ブルという方、気になります」
シャア:「なぜだ?」
ララァ:「その方が大佐のお立場をお考えくださるかどうか」
シャア:「そういうことはララァは気にする必要がない」

シムス:「シムス・バハロフ中尉、シャリア・ブル大尉、ただいま到着いたしました」
シャア:「ご苦労、シャアだ。こちらがエルメスのパイロット、ララァ・スン少尉」
シムス:「フラナガン機関の秘蔵っ子といわれるララァ?」
シャア:「なにか?」
シムス:「いえ、少尉の軍服の用意がないのかと」
シャア:「補給部隊には言っているのだがな。こんなぞろぞろした格好で艦の中を歩き回られて困っているのだ」
シムス:「シャリア・ブル大尉」
シャリア:「ん?」
「なるほど・・・」
「大佐、この少女、ああいや、ララァ少尉から何かを感じます。そう、力のようなものを」
シャア:「で、大尉は私から何を感じるのだね?」
シャリア:「いや、わたくしは大佐のようなお方は好きです。お心は大きくお持ちいただけるとジオンの為に素晴らしいことだと思われますな」
シャア:「よい忠告として受け取っておこう。私はまた友人が増えたようだ。よろしく頼む、大尉」
シャリア:「いえ、もし我々がニュータイプなら、ニュータイプ全体の平和の為に案ずるのです」
シャア:「人類全体の為に、という意味にとっていいのだな?」
シャリア:「はい!」
シャア:「ララァ、わかるか?大尉のおっしゃることを」
ララァ:「はい」
シャリア:「・・・ララァ少尉はよい力をお持ちのようだ」
シャア:「だがな、シャリア・ブル大尉、厄介なことはガンダムというモビルスーツのパイロットがニュータイプらしい。つまり、連邦はすでにニュータイプを実戦に投入しているということだ」
シャリア:「は、ありうることで」

ミライ:「ハヤト、起きていいの?」
ハヤト:「すいません、ご心配かけて」
ミライ:「何を騒いでいるの?」
アムロ:「・・・いえ、ガンダムの操縦系がちょっとオーバーヒート気味なんです、それで・・・」

ララァ:「なぜ大尉だけおやりになるんです?」
シャア:「律儀すぎるのだな。ブラウ・ブロのテストをしたいといってきかなかった」
ララァ:「そうでしょうか?」
シャア:「不服か?私はエルメスを完全にララァに合うように調整してもらわぬ限り、ララァは出撃はさせん」

セイラ:「どうぞ」
「すみません、わざわざ」
ブライト:「いや・・・」
「こんな時に何かね?」

セイラ:「あなたの誤解を解いておきたくて」
ブライト:「僕の誤解?」
セイラ:「腹が立つんでしょ、私があのシャアを知っていて隠していたこと」
ブライト:「まあな」
セイラ:「シャアは私の兄なんです」
ブライト:「兄?兄さん?またそれがなんで?」
セイラ:「事情はいろいろとね」
ブライト:「・・・で、艦を降りるつもりなのか?」
セイラ:「いえ、もうそれもできないでしょうね。ホワイトベースに愛着もあるし、それにできもしないことをできると信じている兄を思うと、刺し違えてもいいって」
ブライト:「セイラ!」
セイラ:「兄は鬼子です。父の本当の望みを歪めて受け止めて、自分ができるなんて。キャスバル兄さんじゃありません」
ブライト:「本名かい?キャスバル・・・」
セイラ:「ええ。キャスバル兄さん」
ブライト:「で?」
セイラ:「・・・ごめんなさい、ブライト。これ、兄が私にくれた金の延べ板です。これをホワイトベースのみんなでわけてください」
ブライト:「その方がいいのか?」
セイラ:「私がすっきりします。こんな自分勝手な言い草はないと思いますけど」
ブライト:「セイラの選んだ道はつらいぞ」
セイラ:「承知しているつもりよ」
ブライト:「わかった。以前と同じように君を扱うだけだ」
セイラ:「ありがとう、ブライトさん」
ブライト:「いや、君の強さには敬服するだけだよ」
セイラ:「・・・」
ブライト:「頭で考えるほど楽なことではないと思うがな。ま、あてにするぞ、セイラ」
セイラ:「わかっているわ」

マーカー:「敵パトロール艇らしきものキャッチ。ソロモンより迎撃機の発進要請です」
ブライト:「なんでもかんでもこっちにやらせるのか」
ミライ:「信頼されてるのよ、ブライト」
ブライト:「おとり専門でもか」
「よーし、各機に発進させろ」


マーカー:「ガンダム、ガンキャノン、Gファイター、発進急げ!」
セイラ:「あ?ハヤト、大丈夫なの!?」
ハヤト:「もう大丈夫です、セイラさん。休んだ分取り返します!」
セイラ:「でも今日は後方で見学よ。勘を取り戻すまではね」

アムロ:「ん、来るな!」
「3機に見えるが、違うな。ララァじゃない、別の何かだ!」

シムス:「シャリア・ブル大尉、敵をキャッチしました。戦闘はお任せします」
シャリア:「私にどこまでできるかデーターは取っておいてください」
シムス:「了解です!」
「来ます!大尉!」
シャリア:「見えます、やってみましょう」
「ん?」
「・・・これは、すごい。敵のパイロットはこちらの位置と地球の一直線を読めるのか?」
アムロ:「なに?」
「違うぞ、さっきとは」
「ん?下か!」
「チッ」
「クッ、やはりガンダムの反応が鈍い」

シャリア:「すごいモビルスーツとパイロットだ。あのパイロットこそ真のニュータイプに違いない。そうでなければこのブラウ・ブロのオールレンジ攻撃を避けられる訳がない。おおっ」
ハヤト:「うわーっ!!に、2機か3機のモビルアーマーがいるのか?」
アムロ:「下がれ、この敵はいつものモビルアーマーとは違うぞ、下がれ!」
カイ:「うわーっ!!」
セイラ:「カ、カイ、どこから?」
ハヤト:「カ、カイさん!どこだ?」
アムロ:「下がれ、この敵は違うんだ!クッ」
「ガンダムの反応が遅い?」

シャリア:「あのパイロットは反対からの攻撃も読んだ」
アムロ:「どういうことだ?敵は1機のモビルアーマーのはずだ」
「・・・オ、オーバーヒートだ。・・・敵は!」

シャリア:「なんだ?見つけたのか?」
「シムス中尉、逃げろ!!」
シムス:「えっ?」
アムロ:「や、やったか。し、しかし、ガンダムに無理をさせすぎた」
「ガ、ガンダムの操縦系が僕のスピードについてこれないんだ。今さっきのような敵が来たらもうアウトだぞ」


シャア:「シャリア・ブルまで倒されたか」
ララァ:「今すぐエルメスで出ればガンダムを倒せます」
シャア:「あなどるな、ララァ。連邦がニュータイプを実戦に投入しているとなると、ガンダム以外にも」
ララァ:「そうでしょうか?」
シャア:「戦いは危険を冒してはならぬ。少なくともソロモンにいるガンダムは危険だ。それに、シャリア・ブルのことも考えてやるんだ。彼はギレン様とキシリア様の間で器用に立ち回れぬ自分を知っていた不幸な男だ。潔く死なせてやれただけでも彼にとって」
ララァ:「大佐、大佐はそこまで」
シャア:「ララァ、ニュータイプは万能ではない。戦争の生み出した人類の悲しい変種かもしれんのだ」
ララァ:「そ、そんな、そんなこと!」

ナレーター:「一方、ホワイトベースでは深刻な事態に陥っていた。心配されていたガンダムの操縦系のひずみが現実のものとなった。つまり、アムロの発達し始めた反射神経にガンダムのシステムがついていけなくなったのである」

次回予告:「急場しのぎのシステムを使い、ガンダムはレビル艦隊を追う。その艦隊の前に、ジオンの防衛線の中に、1機の鮮やかなモビルアーマーが乱舞する。機動戦士ガンダム、次回、『エルメスのララア』。君は、生き延びることができるか?」


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