鉄血のオルフェンズ 第31話 無音の戦争

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メリビット:「鉄華団本部と連絡が取れないままにSAUとアーブラウとの戦争に巻き込まれる地球支部。目隠しをされた少年たちは叫ぶ。その叫びは誰にも届かないというのに・・・」

タカキ:「アーブラウ、SAU両軍がにらみ合う国境地帯バルフォー平原。戦闘は・・・不幸な事故をきっかけに始まった。威力偵察に出たSAUの偵察機がモビルスーツのエイハブ・リアクターの干渉を受けて墜落。彼らはモビルスーツが戦場に出るほどの事態だとは思っていなかったのだ。SAU側の戦力は実戦経験のない防衛軍とギャラルホルンSAU駐屯部隊。そして地球外縁軌道統制統合艦隊からの派遣部隊との混成軍。対するアーブラウ側もやはり実戦経験ゼロの防衛軍と俺たち鉄華団。更に作戦参謀として参加したガランさんのモビルスーツ隊を合わせた寄せ集め部隊。平原のあちこちで散発的な消耗戦が繰り広げられてもう半月余り。俺たちはただ流されていく」

タカキ:「出るぞ!」
タカキ:「(違う・・・何かが違う、俺たちはこれまで幾度となく戦ってきた。そのどれとも違う)」
タカキ:「崩れた。よしこのまま押し切るぞ!」
団員たち:「了解!」

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団員:「うっ!ぐはっ!」
アストン:「うらぁ~!」

マクギリス:「落としどころが見えないな。」
部下A:「はい。武力介入して一気に事態を収束させるつもりが・・・。」
部下B:「予想だにしませんでした。まさかアーブラウ側がこれほどまでの抵抗を見せるとは。」

部下C:「准将、やはりこれは正規の外交ルートでの解決を図った方がよいのでは?」
部下B:「おいおい、今更何を言いだすんだ。それができるなら苦労はないだろう。」
部下A:「アーブラウの蒔苗代表が意識不明。外交チャンネルは何者かによって閉ざされ、ギャラルホルンのアーブラウ駐屯部隊も動きようがない。」
部下B:「だからSAUは我々に紛争の調停を求めてきたんだ。」
部下C:「しかしこのままではらちが明きません。おかしいです、この戦い。いまだに決着がつかないなんて・・・。」
マクギリス:「確かに見事な戦術だ。大規模衝突を避け局地戦に終始。戦力の分散投入と撤退のタイミングにはある種の才能を感じる。特に・・・、指揮能力はないが機動性に優れた鉄華団の特性を生かして手足のようにコントロールしている。」

アストン:「はぁ・・・。これでここは終わりか。」
団員:「アストン!敵の援軍だ。数は3!」
アストン:「撤退する。」
団員:「やらないのか?」
アストン:「命令はここまでだ。あとで迎えに来る」
タカキ:「よし。こっちも撤退するよ。なっ!?戻れ!深追いするなって命令だろ!」
防衛部隊:「うるさいクソガキ!やらなきゃこっちがやられるんだ~!」
タカキ:「あの人・・・。」
ラックス:「俺が行く!」
タカキ:「ラックス!」
ラックス:「おっさん止まれ~!」
タカキ:「ラックス~!!」

マクギリス:「そして不鮮明な開戦理由を逆手に取り見事な膠着状態を成立させた。つまりそれが目的か。」

タカキ:「これで12人目。くっ・・・。」
ガラン:「俺にも別れを言わせてくれ。」
タカキ:「ガランさん。」
ガラン:「勇敢なる鉄華団の若き戦士に。」
タカキ:「ありがとうございます。」
ガラン:「食うか?」
タカキ:「あっ・・・いえ。」
ガラン:「つらいな。」
タカキ:「はっ・・・。」
ガラン:「だがここが踏ん張りどころだ。鉄華団はよくやってくれている。特にお前ら二人はっきり言って大したもんだ。お前らがいなかったらこの戦いどうなってたか・・・。実働部隊の実質的な隊長はお前ら二人だ。素人のアーブラウ防衛軍を率いての戦いはきついだろうがこれからも頼むぞ。」
タカキ:「は・・・はい!」
ガラン:「はははっ。まっ若いから食って寝りゃあすぐ元気になるか。ははははっ!」

団員:「朝か・・・。今日って何日だ?」
団員:「知るかよ。」
団員:「俺たちもう何日戦ってるんだ?」
団員:「だから知るかって・・・。」
タカキ:「みんなお疲れ。」
団員:「よう。」
団員:「なあタカキこれっていつまで続くんだ?」
団員:「俺たちって勝ってんの?負けてんの?」
タカキ:「ガランさんはこっちが優勢だって言ってたよ。ラディーチェさんも火星の団長が喜んでるって。」
団員:「つか何なんだ?この戦い。お互いに大隊規模。1000人以上も兵隊いんのにちょろちょろ小出しに攻撃して、いいとこで退却。意味分かんねぇよ俺。」
タカキ:「それは・・・。」
アストン:「余計なこと考えてんじゃねぇよ。」
一同:「えっ?」
アストン:「今は食えるときに食って寝れるときに寝とけ。」
団員:「お・・・おう。」
団員:「わ・・・分かってるよ。」
団員:「急にしゃべんじゃねぇよ。ビビったわ。」
団員:「なあ。」

タカキ:「みんなの思いはさ俺の思いでもあるんだ。もう何年も戦ってるような気がするよ。ついこの前までフウカとアストンとあの部屋でご飯食べてたのか。夢みたいだ。・・・ねえアストンは何も感じない?」
アストン:「感じ?」
タカキ:「この戦いは今までと何か違う。俺最近ずっとそれが頭から離れなくて。もちろん理屈では分かってる。けど俺は今何してるんだろうって時々見えなくなるんだ。」
アストン:「あっ・・・。」
団員:「伝令です!」
タカキ:「どうした!?」
団員:「出撃命令です!すぐ指令所まで来て・・・。」
タカキ:「また!?無理だよ。ゆうべから戦い詰めでみんなまだ疲れきってて。」
団員:「けどガラン隊長の命令で・・・。」
タカキ:「隊長!?いつからガランさんが鉄華団の隊長になったんだ!!」
団員:「あっいや・・・その・・・なんとなく最近みんな作戦指揮してんのあの人だから・・・。」
タカキ:「くっ!分かった。ごめんすぐ行く。」
団員:「お・・・お願いします!」
アストン:「タカキ・・・」

ジュリエッタ:「随分とご執心ですね。またこのえこひいきにかかりっきりで。一体いつになったら出来るんです?これ。」
ヴィダール:「こいつはシステム回りが少し独特でね。」
ジュリエッタ:「独特?」
ヴィダール:「地球外縁軌道統制統合艦隊が苦戦しているそうだな。」
ジュリエッタ:「当然です!なんといってもヒゲのおじ様が指揮しているのですから。」
ヴィダール:「ヒゲ?」
ジュリエッタ:「おじ様はラスタル様の信任も厚い天性の戦術家。組織戦でおじ様に勝てる者など・・・。」
ヴィダール:「どうかな。」
ジュリエッタ:「ん?」
ヴィダール:「相手は統制統合艦隊の新司令だ。」
ジュリエッタ:「ご存じなのですか?ファリド公を。」
ヴィダール:「さあ?」
ジュリエッタ:「あなた何者なのですか?」
ヴィダール:「ふむ・・・なんなのだろうな。」

イオク:「したり顔で調停に乗り出したはいいが、マクギリスめ、手こずっているようですね。」
ラスタル:「苦しいところだな彼も。何せ経済圏同士の初の武力紛争だ。全世界がその結末に注目している。」
イオク:「戦闘が長引けば長引くほどヤツの築いた権威も名声も地に落ちる。ははっ!泣きっ面が目に浮かぶようですよ。しかしさすがラスタル様のお手配。あの男大した采配です。」
ラスタル:「確かに楽しませてくれる。」

タカキ:「(この先に敵がいる。俺たちは敵を倒す。そして・・・その先には何がある?)」
アストン:「大丈夫。」
タカキ:「・・・!」
アストン:「タカキと鉄華団は俺が守るから。」
タカキ:「あっ・・・。」
タカキ:「(何やってんだ俺!チャドさんがいない今俺がしっかりしなきゃいけないのに!)」
アストン:「あれか。モビルスーツ隊続け!俺が道を開く!」
アストン:「(チャドさん、もう目ぇ覚めたかな)」
タカキ:「またむちゃをして!」

ユージン:「ああ、相変わらずだ。地球支部とは全く連絡がつかねぇ。ったくアリアドネが使えるようになったってのにこれじゃあ意味がねぇよ。」
オルガ:「分かった。石動の方から新しい情報が入ったらまた連絡する。」
ユージン:「了解。」
メリビット:「情報ソースはニュースだけ。当事者なのに戦況も団員の安否も内部情報も一切つかめない。これでは・・・。」
オルガ:「地球支部も地球に送った連中もそれなりの人間を選んだつもりだ。」
メリビット:「あっ・・・。」
オルガ:「俺がどうこう言わなくともみんなとっくに腹をくくってるさ。」

昭弘:「んっんっ!ふんっ!」
ラフタ:「熱心だねぇ毎日毎日。」
アジー:「ったくそれ以上ガチムチんなってどうすんのさ?」
昭弘:「ほっといてくれ。んっ!俺の趣味・・・だ!」
ラフタ:「気持ちは分かるけどね。まっそういうの私は嫌いじゃないけど。」
アジー:「まっほどほどにしときな。」
昭弘:「ふんっ!」

ザック:「ったく・・・のんきに飯なんか食ってていいのかなぁ俺たち。」
団員:「だよな。」
団員:「いくらなんでもかかり過ぎじゃね?」
団員:「火星から地球まで3週間って・・・。」
ザック:「あぁ~なんかモヤモヤすんな。」

三日月:「心配だね蒔苗のおじいちゃん。」
クーデリア:「でも容体はニュースで分かります。チャドさんは生死すら・・・。」
三日月:「情報入んないからね。」
ユージン:「あぁ~地球に着きゃ嫌でも分かるさ。ジタバタすんのはそれからでいい。」
クーデリア:「ええそうですね。」
ハッシュ:「三日月さん。獅電のシミュレーション終わりました。」
三日月:「そう。」
ハッシュ:「次は何をすればいいですか?」
三日月:「使った獅電の整備。」
ハッシュ:「それはやりました。」
三日月:「筋トレ。」
ハッシュ:「それもやりました。」
三日月:「だったら休んだら?」
ハッシュ:「休・・・って!俺地球に着いたらモビルスーツ戦初陣なんですよ!?今のうちにやれることをやっておきたいじゃないですか。だから・・・。」
三日月:「だから休んだら?」
ハッシュ:「はあ?」
三日月:「今のうちだよ。地球へ行ったらたぶん休めないから。」
ハッシュ:「・・・」
ユージン:「三日月の言うとおりだ。いいかお前ら!あれこれねちねち考える暇があったらきっちり寝とけ!見えない明日で今日をすり減らすんじゃねぇ。たとえ明日が地獄でもそんときゃてめぇらの力でしぶとく生き延びようぜ!それが鉄華団だ!」
団員たち:「は・・・はい・・・。」
クーデリア:「頼もしいですね、副団長。」
三日月:「オルガのまねをしてるんだよ。」
ユージン:「ぐっ・・・。うっせぇぞ三日月!」
三日月:「いやユージンの方がうるさいよ。」
クーデリア:「ふふっ。」
ユージン:「お前なぁ!」

昭弘:「ふんっ!死ぬなよみんな」

アストン:「はぁはぁ・・・。」

昭弘:「俺が行くまで・・・!」

31.png

生徒:「そしたらさ、お母さんがね・・・。」
フウカ:「じゃあ私はここで。」
生徒:「今日もまた病院?」
生徒:「大変だね、フウカも。」
フウカ:「ううん。じゃあまた明日ね。」

アーブラウ領 エドモントン総合病院
フウカ:「こんにちはチャドさん。」
看護師:「あらまた来たの?」
フウカ:「あっあの~チャドさんは・・・。」
看護師:「昨日と同じよ。あなたたちが前にいた火星と違って地球式の再生治療は時間がかかるから。あっもちろんその分きれいに治るのだけどね。」

フウカ:「(いいのかな?私これで・・・。お兄ちゃん元気かな・・・。)」

タカキ:「うっ!くっ!」
アーブラウ兵:「イタガミが!」
団員:「バカか止まるんじゃ・・・。」
タカキ:「トリィー!うっ!」
アストン:「タカキが!?ほんとか!?」
団員:「ああ。敵の陽動をくらってモビルスーツの真ん前に・・・うわっ。」
アストン:「出せるモビルスーツは全部出せ!とにかくスピード優先だ。急げ!あっこの音!」
団員:「誰だ!?」
団員:「速ぇ!」
団員:「あれってガランさんのゲイレールか!」

タカキ:「ぐっ!」
団員:「ダメだ!見つかった!」
タカキ:「諦めちゃダメだ!」
団員:「んなこと言っても!」
タカキ:「フウカ・・・!・・・なっ!?」
団員:「す・・・すげぇ。」

ガラン:「間に合ってよかった。お前を失ったらアーブラウ全軍は総崩れだ。」
タカキ:「・・・助かりました。ガランさん。」
ガラン:「お前にはすまないと思っている。だがここが踏ん張りどころだ。俺たちの勝利は近い。もうすぐ家に帰れるぞ。」
タカキ:「あっ・・・。」
ガラン:「そのためにあと少し俺の無理を聞いてくれ。」
タカキ:「はい。」

タカキ:「(俺は今何をしてるんだ?)」

地球軌道民間宇宙港 ユトランド1
団員たち:「おお~。」
団員:「やっと着いた~。」
団員:「すっげぇ。」
ザック:「すげぇ。」
団員:「ほんとに青いんだな。」
ザック:「これが地球かぁ。」
デイン:「地球ってきれいだな。」
ハッシュ:「ああ。」
昭弘:「遅いな。地球を目の前にして何ちんたらしてんだ。」
三日月:「うん。なんかあったみたいだね。」

ユージン:「くっ!シャトルの着陸を認めねぇだと!?一体どういうこったそりゃ!?」
管理官:「現在、アーブラウは非常事態宣言を発令中です。全てのシャトル発着場への着陸許可は出せません。」
ユージン:「だから俺たちは鉄華団だぞ!軍事顧問として国境紛争の援軍として・・・。」
管理官:「申し訳ありませんが、いかなる例外も認められません。」
ユージン:「って・・・待てこら!話はまだ終わってねぇぞ!」
アジー:「参ったね、地球はすぐそこだってのに。」
ラフタ:「どうすんの?副団長。」
ユージン:「どうもこうもねぇ。昔の俺たちじゃねぇんだ。道はいくらでもある。」

ラディーチェ:「アーブラウ宇宙港から報告がありました。ホタルビは軌道ステーションを出港し立ち去ったそうです。」
ガラン:「予定どおりだな。これ以上子供が増えられても面倒だ。中には物を考えるヤツもいるだろうしな。」
ラディーチェ:「ふっ、それはどうでしょうか。しかし見事なお手並みですね。あの跳ねっ返りどもを手なずけるとは。」
ガラン:「君の言うとおり彼らは獣。犬と同じだ。餌をやってたま~に頭をなでてやれば、何も考えず主人の命に従う。特にアストン、あいつは面白い。そうかヒューマン・デブリとはああいうものだったのか。」

アストン:「眠れないか?」
タカキ:「さすがにね。」
アストン:「ずっと考えてたんだけど・・・。」
タカキ:「あっ・・・」
アストン:「タカキの言ってた今までの戦いと違うってあれじゃないのか?つまり俺たち団長以外のヤツの命令で戦うの初めてだから、それで・・・。違うか。」
タカキ:「ありがとう。そうだね、確かにその違和感はあるよね。」
アストン:「あるのか、やっぱり。俺は別に誰の命令でもいいけど。」
タカキ:「えっ?」
アストン:「ヒューマン・デブリは戦うのが仕事だから。」
タカキ:「・・・!なんだよそれ!」
アストン:「えっ?」
タカキ:「昔とは違うんだ!命令とかじゃない。俺たちは自分のために戦っていいんだよ!」
アストン:「タカキ?」
タカキ:「時々怖くなるんだ、アストンを見てると。そりゃ鉄華団の仕事はいつだって死と隣り合わせで、今が絶対に死なないなんて言い切れる状況じゃないのも分かってる。けど死を最初から受け入れるのだけはやめてほしいんだ。」
アストン:「それは・・・。」
タカキ:「ガランさんはすごい人だよ。あの人にはこの戦いの全体が見えてる。あの人に従っていればきっと勝てる。あと少しで家に帰れるんだよ。絶対に生き延びて一緒に帰ろうアストン。」
アストン:「うん。」

部下:「お考え直しください!准将!」
マクギリス:「膠着状態のまま、もうひと月だ。これ以上戦局を長引かせると今後に大きな禍根を残す。」
部下:「しかし何も准将自ら・・・。」
マクギリス:「心配するな。無理はしないさ。」

ガラン:「何?マクギリスが出た?」
部下:「はい。索敵部隊からの報告です。」
ガラン:「そうか、しびれを切らしたか。」
部下:「どうします?」
ガラン:「思わぬ展開だな。ヤツの地位も名誉も帳消しになるまで何年でも遊んでやるつもりだったが・・・。俺のゲイレールとお前たちのシャルフリヒターをすぐに用意しろ。それと!鉄華団をたたき起こせ!」

団員:「急げ!」
団員:「フレックよりランドマン・ロディが先だ!」
ガラン:「いいか!これが最後の戦いだ。敵の大将の首を取って勝利の美酒に酔いしれるぞ!」
アストン:「タカキ・・・。」
タカキ:「これが最後なら隊の指揮なんていらないだろ?俺が行く。」

フウカ:「いってきます。お兄ちゃん。」

ガラン:「ふふっ。」

タカキ:「俺はただ流されていく」

ED「少年の果て」GRANRODEO



昭弘:「ふんっ!次回、機動戦士ガンダム、鉄血のオルフェンズ『友よ』三日月・・・今日サボったな?ふんっ!」


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