機動戦士ガンダムUC RE:0096 第20話 ラプラスの箱

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リディ:「あれは呪いじゃなくて祈りだったんだ!ニュータイプなんてものが生まれてこなければ!」
ナレーター:「ラプラス・プログラムが示した最終地点へ急ぐバナージの行く手に、血の呪縛に縛られ暴走するリディ・マーセナスが立ちふさがる」
バナージ:「マリーダさん!」
マリーダ:「こいつの相手は私がする。お前はネェル・アーガマの進路を開け!」
ミネバ:「リディ!」
リディ:「ミネバ、お前は俺を・・・」
バナージ:「ハッ・・・ダメだ!」
ナレーター:「マシンに取り込まれたリディは多くの思いを受け止めながらも暴走を止めることはできなかった」
リディ:「ま・・・待って!俺は・・・何をしたんだ?」
マーサ:「いよいよね」
ナレーター:「マリーダを失った悲しみのまま、バナージとミネバはメガラニカのビスト邸へ向かう」
オードリー:「それが何であってもこれから何が起きたとしても約束して!必ず私の所に帰ってくるって。ここに・・・」
ナレーター:「『ラプラスの箱』が今開かれようとしていた」

OP「Into the Sky」SawanoHiroyuki[nZk]:Tielle


管制員:「ネェル・アーガマ目標に部隊を派遣、現状を維持、待機のもよう」
管制員:「目標・メガラニカの回転居住区に変化を確認」
ブライト:「うん?」
管制官:「状況、解析に回します」
管制官:「ネオ・ジオン艦隊、暗礁宙域に潜伏」
ブライト:「あっ・・・」
管制官:「残存戦力の再編成中と推定動向に変化認められません」

フロンタル:「封印が解けるか」

サイアム:「海から発した生命が陸に上がるまでに億万年、幾度かの興亡を経て人の形を得るまでに更に億万年の時間が必要とされた。進化とはそのようなものだ。個体に与えられた寿命で体感できるものではない・・・が、ニュータイプとは認識力の拡大、個体の意識に変革が促されるという。西暦最後の夜、宇宙世紀が始まるその瞬間にそれは紡ぎだされた」
バナージ:「宇宙世紀憲章の石碑・・・」
オードリー:「ハッ!あの石碑・・・ほら!あそこ。私たちが知っているのと違う。条文が1つ多い」
バナージ:「えっ!?」
バナージ:「ウッ・・・」
オードリー:「ウッ・・・」

ミネバ:「『将来宇宙に適応した新人類の発生が認められた場合、その者たちを優先的に政府運営に参画させる』ハッ・・・『新人類』」
バナージ:「ニュータイプ・・・」
サイアム:「それがラプラスの箱。我々を100年の長きにわたり縛りつけてきた呪いの正体だ。そして祈りでもある」

オットー:「リディ少尉、聞こえているか?オットーだ。帰ってこい。君はまだネェル・アーガマのクルーだ」
ミヒロ:「リディ少尉、ミヒロです。聞こえていたら応答して!」
リディ:「ミヒロ少尉・・・」
ミヒロ:「あっ・・・」
リディ:「オットー艦長・・・どうにもならなかった・・・いや違うな・・・道はほかにいくつもあった・・・それなのに・・・艦長・・・連邦はなぜジオンをああも恐れて否定してきたんでしょうね。『コロニー落とし』をやった悪魔の集団、それは結果であって始まりじゃない。問題はニュータイプなんですよ。『将来宇宙に適応した新人類の発生が認められた場合その者たちを優先的に政府運営に参画させることにする』100年前に紡がれた祈りはジオン・ダイクンがニュータイプ論を唱えた瞬間から呪いに変わってしまった」
オットー:「それが・・・」
リディ:「増えすぎた人口を宇宙に捨てたことへの贖罪のように未来という名の一節を初代首相リカルド・マーセナスは書き加えた」
ミヒロ:「あっ・・・」
リディ:「だが彼は連邦の支配体制の人柱にされた宇宙世紀憲章も書き換えられそれで全てが終わったはずだった。暗殺を実行したテロリストのひとりサイアム・ビストが本物の石碑を手に入れさえしなければ・・・それで・・・」

ガエル:「この方がサイアム・ビスト。ビスト財団の創始者にして・・・バナージ様あなたの曾祖父に当たるお方です」
バナージ:「見ていたんですか?これまでのことを全部見ていてあなたは・・・」
ミネバ:「バナージ。サイアム・ビストあなたはこれを使い長きにわたって連邦政府から便宜を引き出してきた。それをなぜ今になって?」
サイアム:「4年後の宇宙世紀100年をもってジオン共和国の自治権は返還されるジオンの名はその思想ごと忘却のふちに沈められるだろう。いずれは『ニュータイプ』という言葉も忘れられ箱の呪いも無へと帰る。祈りも・・・」
ミネバ:「ハッ・・・」
サイアム:「絶望することなく閉塞することなく、もう一度可能性という名の神と向き合うための祈り、今という時を逃せば・・・」
ミネバ:「でもそれではまた戦争が起きます。各国代表のサインがなされているならこの石碑は法として機能します。ジオン残党のような反政府勢力がこれを手にすれば、連邦を倒すまたとない武器となる。そうなれば一年戦争の再現・・・善意の・・・真実の代償としてはあまりにも・・・」
サイアム:「だから・・・あなた方ニュータイプに事を託したい」
ガエル:「ラプラス・プログラムは真のニュータイプを見分けるためのシステムです。強化人間のそれと違って真のニュータイプの感応波は数値を超える。それが誰であれ真のニュータイプを箱へと導く鍵・・・それがユニコーンガンダムです。全てはカーディアス・ビストが計画したことでありました。あなたを乗せようなどとあの方は夢にも思っていなかった。ですがきっと・・・」

オットー:「たったそれだけのこと・・・」
リディ:「彼は利口な男でした。石碑の存在を盾に政府を脅しはしてもムチャな要求はしない。当時新進の企業だったアナハイム・エレクトロニクスの発展に貢献し、ビスト財団を創り上げて・・・」
オットー:「連邦との共生関係が始まった。オリジナルの石碑・・・ラプラスの箱を隠し奉ることで維持されるシステム。もはや中身が何であろうと関係ない。世界の秩序を象徴する箱か・・・」
リディ:「初めはせいぜい時の政権を脅かすスキャンダルでしかなかった。でもジオン公国の勃興が全てを変えた。ニュータイプが実在するかどうかは問題じゃない。連邦がその条文を葬ったという事実そのものがジオンを信奉する者にとっては最大の武器となる。黙っているしかなかった。この世を地獄に変えないために。でも結果的に地獄は来た。一年戦争・・・その犠牲の大きさと戦争によって実証されたニュータイプの存在が箱の呪いを更に重くした。だから親父たちは秘密を守ってこなければならなかった。もう一度全滅戦争が起こる恐怖より、ゆがんだ体制の中で人々が飼い慣らされていく道を選んだ。でもそうして守った秩序とは何だ?俺は彼女の・・・マリーダ・クルスの声を確かに聞いた。それまで名前も知らなかった彼女の声を・・・分かり合えるんだ。そういう可能性も人にはあるんだ。守ると言いながら俺は守る相手を信じていなかった。みんなを失望させて、何もかもなくしてしまった・・・」
オットーたち:「あっ!」
リディ:「直撃!艦砲じゃないモビルスーツか!?」
ジンネマン:「対空警戒!フル・フロンタルかもしれん。よく探せ!」
リディ:「フル・フロンタル・・・」

サイアム:「心配は要らん。その『時』のためにこのメガラニカは強固に造られている。『黒き獅子』も加勢にまいったようだ」
ミネバ:「その『時』とは?」
サイアム:「箱の守人として一個の肉体としては長すぎる時を渡りながら、私にはたったひとつの望みがあった。もし本当にニュータイプが存在するなら、彼らにこそ箱を託したい。彼らならよりよく箱を使い、あるべき未来を取り戻してくれるだろうと・・・人の精神・・・心に触れられる技術が完成しつつあるなら確かめてみたいと思った。だがそれは私の望みだ。たったひとつの望みは人の数だけある。このまま箱を開けずともよいし、壊してくれてもかまわない。それでは気が済まないというならこの老いぼれを殴り殺すもよかろう・・・お前は何を望む?その心に何を願う?」
バナージ:「ニュータイプが新たな人のかたちであるなら、それを見分ける力は今の人間にはないと思います。だから俺や彼女があなたが求める資質を持っているかどうかなんて分からないし、何が最善なのかも分かりません。でも・・・それでも・・・その先にあるものをひとりの人間として・・・人を・・・人の持つ可能性を俺は信じたい!」
サイアム:「準備はできている。あらゆる通信・放送システムを介して全地球圏への放送ができる。財団の力をもってしてもたやすいことではなかったが、猶予はないぞ。連邦は総力を挙げて阻止しようとする。一刻も早く・・・」
システムの停止音
バナージたち:「ハッ!」
フロンタル:「やめたほうがいい。むしろ可能性を閉ざす行為だ。箱の秘密は秘密のまま連邦と取り引きする材料に使えばいい」
ミネバ:「フロンタル・・・」
フロンタル:「それでこそスペースノイドに真の繁栄がもたらされる」
バナージ:「ンンッ・・・」

リディ:「あっ・・・新手のサイコ・マシン・・・フル・フロンタルか!」

ミネバ:「さがりなさいフル・フロンタル。お前はシャアに似せて造り上げられその役割を果たそうとしているだけの男。お前の言う『サイド共栄圏』の実現も与えられたプログラムにすぎないのではないのか?もとより人の未来を信じていない男に・・・」
フロンタル:「始まりはそうであったかもしれない。だが今の私は空ではない。ここへ踏み入りこの目で箱の正体を確かめたいと願ったのは私ではない。実は私にも分からないのです。造り物の器に注がれたこの思いが一体誰のものなのか。ビスト家宗主サイアム・ビスト、ネオ・ジオン総帥としてスペースノイドを代表する者として、ラプラスの箱をお預かりしたい。これは代理人同士の交渉ではありません。鍵の受け渡しのときのようなジャマは無用に願いたい。お前の言うことも間違ってはいない。人が目の前の現実を生きるために箱は開かれるべきではないのかもしれん」
フロンタル:「ならば・・・」
サイアム:「なればこそだ。箱の開放の是非はそれを取り引きの材料としか考えられん人間の手に委ねられるべきではない。お前や私のような人間には・・・シャアの亡霊よ、じきに宇宙世紀は100年の区切りを迎える。もう我々の時代ではない。子どもたちに託すべきときが来たとは考えられんか?」
フロンタル:「彼らこそ真のニュータイプであると?」
サイアム:「それは重要ではない。箱へと至る道のりを経て彼らは決断をした。私はそれを受け容れたく思う」
フロンタル:「了解した。これ以上の戦争行為は本意ではない・・・が、受け容れられないなら宇宙世紀憲章は実力を行使してもらい受ける」
サイアム:「ンンッ・・・まこと・・・亡霊か」
ガエル:「サイアム様!サイアム様!ご無事で?」
サイアム:「うむ・・・」
ガエル:「正体不明のサイコ・マシンに侵入されました。メガラニカのシステムが乗っ取られつつあります」
サイアム:「通信モジュールを死守しろ。あれが破壊されれば全地球圏への放送ができなくなる」
ガエル:「はっ!必ず!サイアム様は・・・」
サイアム:「私のことはいい。相手はフル・フロンタルだ。油断するな!」
オードリー:「バナージ!」
バナージ:「戻ってくるよ!必ず!」

ED「bL∞dy f8 -eUC-」by SawanoHiroyuki[nZk]:Aimer


ナレーター:「次回、機動戦士ガンダムユニコーン『この世の果てへ』君の中の可能性が目を覚ます!」

バナージ・リンクス
内山昂輝
オードリー・バーン
藤村 歩
フル・フロンタル
池田秀一
リディ・マーセナス
浪川大輔
マリーダ・クルス
甲斐田裕子
アンジェロ・ザウパー
柿原徹也
スベロア・ジンネマン
手塚秀彰
ミコット・バーチ
戸松 遥
タクヤ・イレイ
下野 紘
カーディアス・ビスト
菅生隆之
アルベルト
高木 渉
サイアム・ビスト
永井一郎

脚本:むとうやすゆき
絵コンテ:古橋一浩、村瀬修功、玄馬宣彦
演出:佐藤照雄、初見浩一
総作画監督:高橋久美子、玄馬宣彦
キャラクター作画監督:恩田尚之、寺岡 巌、菱沼義仁、茂木信二郎、柴田 淳
メカ作画監督:中谷誠一、仲 盛文、高谷浩利、津野田勝敏、城前龍治


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