機動戦士ガンダムUC RE:0096 第16話 サイド共栄圏

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ナレーター:「ラー・カイラムのブライト艦長が立案した作戦により、マーサ・カーバインの元からミネバとマリーダを助け出したガランシェールだが、宇宙への帰還途中でエンジントラブルを起こす。そのときユニコーンガンダムが未知の光に包まれ危機を脱する。しかしそこに現れたのは連邦軍が差し向けたゼネラル・レビル艦隊だった『ラプラスの箱』を追う『袖付き』のフル・フロンタルは連邦の艦隊を退ける」
フロンタル:「これで少しは話ができる。箱の鍵・・・バナージ・リンクス」
ナレーター:「箱の最終座標を秘匿していたバナージはミネバと再会し決意を固める」
バナージ:「カーディアス・ビストはそれでもラプラスの箱の開放を望んだ」
オードリー:「私も信じたい。人の善意を」

OP「Into the Sky」SawanoHiroyuki[nZk]:Tielle


フラスト:「ガランシェールが沈んだそうです」
ジンネマン:「そうか・・・」
フラスト:「ギルボアの代わりをやるようになってやっと少し舵が手になじんできたところだったんですがね。こいつも何だかんだ言ってガランシェールになじんでた。あのゴミためから連れ出して何年ですかねえ。ヘッ・・・今となっちゃホントの家族より・・・あっ・・・」
ジンネマン:「・・・あっ!ああ・・・。連邦の船に乗り込んだら隙を見て乗っ取ってやるつもりでいた。だがそんなことはもうどうでもいい。お前さえ・・・お前さえ生きていてくれれば、それで・・・」

アナウンス:「ハンガーデッキへ受け入れた機体は必ず冷却を確認。本艦の搭載モビルスーツへの整備作業については各班当初の行程どおりに進行」
親衛隊:「艦内は意外に新しいな」
ネオ・ジオン兵:「報告では艤装し直したそうです」
親衛隊:「だがモビルスーツを床に立たせておくっていうのは・・・」
親衛隊:「重力に魂を奪われている連中の発想だな」
アナウンス:「整備指揮所よりハンガーデッキ作業中の各班へネオ・ジオン側モビルスーツへの艦側電源の割り当てについては艦長判断で了承されている」
メカニック:「チッ・・・」
アナウンス:「要請には適宜最寄りのステーションにて電源を提供。柔軟に対応せよ」

タクヤ:「ファンネルは全滅。オプションもなくなってほとんど丸腰になっちまった。ユニコーンガンダムのほうはちょっと考えてることがある。ユニコーンにインダストリアル7からの戦闘データが全部入ってるだろう?そいつを解析して俺なりにさ・・・っておいバナージ」
バナージ:「うん・・・」
タクヤ:「フゥ・・・こうなっちまったらユニコーンを強くしたところで誰と戦うんだか」
ミネバ:「タクヤさん」
タクヤ:「えっ?」
ミネバ:「ミコットさんはどうしていますか?まだ一度も顔を合わせていないのだけれど」
タクヤ:「ああギブニーさんの使いで機関室に・・・あいつあれからますますヤバイ感じなんだよなぁ」
バナージ:「タクヤは大丈夫なんだな?」
タクヤ:「俺はまあ・・・お前こそどうなんだよ?ラプラスの箱の座標、もう分かってんだろう?いつまでも隠しておくわけにはいかないぜ。袖付きの連中今はおとなしくしてるけど・・・?」
アナウンス:「ブリッジへ!機関室で異状!いや緊急事態!」

シドー:「わしゃここを動かん!断じて動かんぞ!」
レイアム:「何事だ?」
ミヒロ:「シドー機関長が・・・レイアム副長!もう耐えられん!今すぐこいつらに出てってもらってくれ!我々にはこの艦をネオ・ジオンに明け渡した覚えはない!機関長・・・」
ミヒロ:「あっ・・・」
シドー:「ムッ・・・」
ウタルデ:「我々も同じ気持ちです」
ギブニー:「そうだ!副長だってこの状況に納得なんかしとらんのでしょうが!」
レイアム:「ゼネラル・レビルは我々を沈めるつもりでいた。今はこうする以外・・・」
ウタルデ:「それでネオ・ジオンの占拠を許すんですか?『敵の敵は味方』なんて理屈、部下に聞かせられませんよ!」
シドー:「連中は我が物顔でネェル・アーガマをかっ歩している!機関室にまで兵を常駐させろと言ってきた!」
ウタルデ:「死んでいった仲間たちのためにも断じてこの現状は容認できない!」
ギブニー:「ネオ・ジオンはすぐにこの艦から出ていけ!」
クルーたち:「そうだ!そうだ!出ていけ!出ていけ!」
コンロイ:「何だ何だ?やるんならひと声かけてくれりゃいいものを」
レイアム:「コンロイ少佐!」
シドー:「ああエコーズのあんたらも手伝え!隊長や大勢の隊員をヤツらに殺されただろうが!」
アンジェロ:「言いたいことは分かったが、我々が退去を拒否したらどうするというのだ?」
ミコット:「力ずくでも追い出してやるわよ!私たちを守るふりをして連邦のモビルスーツをいっぱい撃ち落として!」
アンジェロ:「我々が守ったのは箱の鍵だ。貴様らがどうなろうと知ったことではない」
ミコット:「ンンッ・・・あっ・・・」
ミヒロ:「あなた方に窮地を救ってもらったことは事実で感謝もしていますが、やはり仲間を大勢殺したあなたたちを受け入れることはできません」
アンジェロ:「お互いさまだと言っている・・・!」
ミネバ:「アンジェロ、軽はずみな行動は許しません。失礼があったのならおわびします・今私たちは共に生き延びなければなりません。どうか心を鎮めてください」
ミコット:「あなた地球で何をしてきたの?状況悪くなってるんだけど。『あなたにしかできない大切なこと』ってこのこと?あっ・・・」
オットー:「(せきばらい)艦長より達する。そのままで聴いてほしい。諸君も知ってのとおり、我々はラプラスの箱を巡る謀議に巻き込まれ、ほかならぬ地球連邦軍から追われる身となってしまった。この共同戦線は我々の置かれた理不尽な状況を脱するために必要な選択だった。これは服従ではない。またネオ・ジオンの諸君にも本艦に進駐しているつもりはない。生き残るには今は彼らと行動を共にするしかない。各員とも軽挙妄動はくれぐれも慎んでもらいたい。以上だ」
アンジェロ:「フフッ・・・分かったろう?」
シドー・ギブニー:「クッ・・・」

オットー:「フゥ・・・」
フロンタル:「ご協力に感謝します」
オットー:「・・・ああは言ったが無論私にもジオンにくみするつもりはない。たとえ友軍に弓引かれてもな。あんた方にラプラスの箱を渡して地球圏を再び騒乱に巻き込むなどもってのほかだ!」
フロンタル:「かといってこの艦にはほかに生き延びる道がない」
オットー:「・・・」
フロンタル:「おとりになったガランシェールにおびき出されてラー・カイラムは今ごろルナツー方面にいるでしょう。向こうが転進したところで合流できるころには目的地に着いてしまっています」
オットー:「目的地・・・暗礁宙域の真っただ中か」
フロンタル:「ルウム戦役の名残をとどめるこの暗礁宙域・・・人類の闘争の足跡をたどらせ、人が箱を手にすることの意味を伝えようとしているのだとすれば、最後のポイントがそこに設定されていたとしてもおかしくはない」
オットー:「あんたらユニコーンのデータを傍受していたんだろう。正確な座標をもう知ってるんじゃないのか?」
フロンタル:「暗礁宙域ということまでは分かっています・・・がそこから先は傍受できなかった」
レイアム:「なぜです?」
フロンタル:「ユニコーンがそれを拒んだからでしょう。バナージ君という乗り手を得てあれは当初の仕様になかった性能を発揮しつつあるようだ」
レイアム:「ンッ・・・」
オットー:「うーん・・・」
フロンタル:「まずはラプラスの箱を手に入れることを考えましょう。箱はあなた方にとっても延命工作の切り札になる。バナージ君もそれは分かっているはずです。いずれ・・・」
オットー:「そういうあんたは箱を手に入れて何をしようっていうんです?『シャアの再来』と呼ばれる男が単純にジオン再興を目的にしているとは思えない。そろそろ腹の内を明かしてもらいたいもんだな」
ミネバ:「私も聞きたい」
レイアム:「うん?」
アンジェロ:「・・・!」
ミネバ:「聞かせてもらおう。フル・フロンタル大佐、お前の本音を」
フロンタル:「いいでしょう」
ミネバ:「かまわないな?」
フロンタル:「もちろんです。私たちスペースノイドが欲しているのはまず自治権の確立です。連邦はこれを決して認めません。認めた瞬間に主従が逆転してしまうことを知っているからです。理由は明白です。現在の地球圏の生活はエネルギーも食糧も経済活動そのものも、7つのサイドと月があるからこそ回っている。地球という惑星単体ではもはや20億のアースノイドの口も賄えないのが実情です。対してスペースノイドは地球を切り離しても十分に自活することができる。ジオン・ダイクンはこの事実こそ武器にするべきでした。しかし彼は優れた思想家ではあっても政治家ではなかった。ジオンの理念をねじ曲げ独立戦争に利用したザビ家にしても二度にわたるネオ・ジオン戦争にしても同様です。自分たちの存在を認めさせるという発想を捨てないかぎり、連邦との戦いに勝利はない。月と7つのサイドの連携を強化し中央を間引きした経済圏を確立する。すなわちサイド共栄圏の建設」
エコーズ隊員:「筋は通ってるな」
フロンタル:「各サイドが経済協定を結び地球を排斥すれば地球は経済的に何の価値もない田舎になり果てる。連邦政府も立ち行かなくなるでしょう。そのまとめ役たりうるのは唯一ジオン共和国だけです。連邦のかいらいとはいえあそこには曲がりなりにも認められた自治権がある。問題はその自治権返還期限が4年後に迫っているということです。共和国が元のサイド3に戻り地方自治体以上の活動は許されぬとなったらサイド共栄圏へ至る流れも生まれなくなる」
ミネバ:「そんなときに届いたのが『ラプラスの箱を譲渡する』というビスト財団からの申し出だったというわけか」
フロンタル:「はい。カーディアス・ビストが我々の計画を知っていたとは思えませんが、時期的に見て共和国の解体で連邦体制が硬直するのを嫌ってのことだったのでしょう。共和国解体に合わせて連邦がジオン根絶を期しているのは周知の事実です。ニュータイプ神話の破壊装置ユニコーンガンダムが体現するとおり」
ミネバ:「大佐が箱を使って手に入れようとしているのは時間。連邦を脅し共和国の解体を引き延ばしたうえでサイド共栄圏とやらを作る暇を稼ごうというわけだ」
フロンタル:「おっしゃるとおりです」
ミネバ:「聞いてしまえばつまらぬ話だ。連邦を蚊帳の外に置いたサイド共栄圏の構築。変わろうとしない者に変われと要求するより、無視してしまえばいいという人類の革新を夢みたジオン・ダイクンの理想からは遠い。地球を人の住めない星にして人類を残らず宇宙へ上げようとしたシャアの狂気・・・熱情からも程遠い。お前は本当にそれでいいのか?お前の言うサイド共栄圏が実現したとき、アースノイドは地球の再開発を加速させるだろう。自分たちだけで経済を賄うために。それは西暦の時代の再現だ。貧困の中で育つことになる新しい世代がやがてスペースノイドへの仕返しをもくろむことだってあるかもしれない。かつてジオンが一年戦争を引き起こしたように調和も革新もなく弱者と強者が立場を入れ替えながら続く未来。再び人の前に立つと決めた男がそんなことで・・・」
フロンタル:「姫様の気持ちはお察しします。いい・悪いという問題ではありません。それが人の世だということです。器は考えることはしません。注がれた人の総意に従って行動するだけです。全人類を生かし続けるために」
バナージ:「なんだか他人事みたいだ。自分たちの今後を語っているのにあなたの言葉には他人事みたいな冷たさを感じる。ユニコーンガンダムを包み込んだあの光、あれは温かかった。俺が知ってるみんなの思いが重なり合ったような・・・あんな可能性が人にあるのなら・・・」
フロンタル:「同じ光を私も見た。もっと大きな光をだ。サイコフレームを媒介に恐らくは地球圏の全人類の無意識を集積、物理的パワーに転化したのであろう光。小惑星・アクシズを押し返したサイコ・フィールド」
レイアム:「アクシズ・ショック・・・」
フロンタル:「だがそれほどの可能性が示されても人は変わらなかった。現状を維持するためなら可能性さえ葬る。それが人間だ。我々はその現実の中で平和と安定を模索していくしかない。君が言う可能性というやつは争いを引き起こす毒になることもあると自覚したほうがいい」
ミネバ:「私が知っているシャア・アズナブルは本当に死んだな。インダストリアル7、そのコロニービルダーたるメガラニカ」
バナージ:「ハッ・・・」
ミネバ:「そこがラプラス・プログラムが示した最終座標だ」
フロンタル:「ほう・・・」
バナージ:「クッ・・・」
ミネバ:「その少年には荷が重い」
フロンタル:「確認はさせてもらいたいな、バナージ君」
バナージ:「・・・」
フロンタル:「うむ、私は一度レウルーラに戻る。キャプテンも同行願いたい。あとを頼むぞ、アンジェロ」
アンジェロ:「はっ!」

アルベルト:「ネオ・ジオンの手に箱が渡るのを防ぐという点ではビスト財団と連邦政府の利害ははなから一致している。その脅威の前にはもはや箱の存続も絶対条件ではない。バンシィは本来強化人間用に造られたマシンだが」
リディ:「バナージは乗りこなしている。俺もやってみせるさ」
アルベルト:「それともう1つ。可能なら袖付きに拉致された強化人間プルトゥエルブを奪還してもらいたい理由は・・・想像に任せる。ただ私が万難を排して少尉をバンシィのパイロットに推したのは叔母たちに黙ってこのことを頼める相手と見込んだからでもある。バンシィをもってしてもユニコーンを破壊できないときはビスト財団は奥の手を使わざるをえない。そうなれば何もかもが失われる。それは少尉も望むことではあるまい」
リディ:「俺はあんたの腹違いの弟を殺すことになる。それでいいのか?」
アルベルト:「既に血塗られた道だ。あれは事故・・・いやそうではないな。私の家・・・ビスト家では血族内での殺し合いが続いている。叔母のマーサがああもかたくなになってしまったのも彼女の父、すなわち我々の祖父が曽祖父・サイアムに殺されたためだ。男たちの論理が支配する世界への復讐。男の身としては簡単に受け入れるわけにはいかないが、この世界は一度さっぱりさせないといけないのかもしれないな」

リディ:「ウウッ・・・ンンッ・・・」

アルベルト:「ユニコーンやバンシィのような魔物を造り出してしまう我々は既に破滅の戸口に立っているのだろうが・・・」

ED「bL∞dy f8 -eUC-」by SawanoHiroyuki[nZk]:Aimer


ナレーター:「次回、機動戦士ガンダムユニコーン『奪還!ネェル・アーガマ』君の中の可能性が目を覚ます!」

バナージ・リンクス
内山昂輝
オードリー・バーン
藤村 歩
フル・フロンタル
池田秀一
リディ・マーセナス
浪川大輔
マリーダ・クルス
甲斐田裕子
アンジェロ・ザウパー
柿原徹也
スベロア・ジンネマン
手塚秀彰
ミコット・バーチ
戸松 遥
タクヤ・イレイ
下野 紘
カーディアス・ビスト
菅生隆之
アルベルト
高木 渉
サイアム・ビスト
永井一郎

脚本:むとうやすゆき
絵コンテ:松尾 衡、古橋一浩
演出:初見浩一
キャラクター作画監督:高橋久美子、寺岡 厳、柴田 淳、茂木信二郎、濱田邦彦
メカ作画監督:玄馬宣彦、中谷誠一、仲 盛文、城前龍治


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