機動戦士ガンダムUC RE:0096 第12話 個人の戦争

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ナレーター:「宇宙世紀0096・・・工業コロニー・インダストリアル7。アナハイム工専に通うバナージ・リンクスは空から落ちてきた青い瞳の少女に出会う。少女はジオンの姫君ミネバ・ザビ。連邦政府を覆すといわれる『ラプラスの箱』を巡る戦いを防ぐために行動を起こした。バナージは実の父カーディアス・ビストからラプラスの箱の鍵ユニコーンガンダムを託される」
バナージ:「父さん・・・母さん、ごめん。俺は・・・行くよ」
ナレーター:「ユニコーンガンダムはラプラスの箱の在りかを段階的に開示していく鍵であり、バナージは地球連邦軍と『シャアの再来』フル・フロンタル率いる『袖付き』との間で宇宙世紀を呪縛する大いなる陰謀に巻き込まれていく」
ジンネマン:「悲しいな。悲しくなくするために生きているはずなのに」
バナージ:「俺、『箱をよりよく使う方法を考えろ』ってある人に言われたんです。もしかしたらそれが俺の・・・」
ナレーター:「ガランシェールのキャプテンジンネマンとのふれあいで自分の心にもようやく決心がつく。一方リディの実家から逃げ出したミネバも新たに行動を起こそうとしていた。ラプラス・プログラムが示した次なる座標は一年戦争でコロニーが落ちた地オーストラリアのトリントン基地」
フロンタル:「ハマーンの遺産をよく完成させてくれた」
ロニ:「私たちにトリントン攻撃の任を与えていただきたいのです」
ナレーター:「世界中からジオン残党軍が結集する中バナージと同じく父親の血に縛られたロニ・ガーベイも巨大モビルアーマー・シャンブロを駆り作戦に参加する」
バナージ:「こんな・・・これじゃ虐殺じゃないか」

OP「Into the Sky」SawanoHiroyuki[nZk]:Tielle


ジオン兵:「まとめて片づける!」
バナージ:「何をやってるんです!ユニコーンを出します。ラプラス・プログラムの封印が解ければこんなことを続ける理由はなくなるんでしょう?」
ジンネマン:「ダメだ。今出れば対空砲にさらされる。掃除が終わるまで待て」
バナージ:「『掃除』って・・・関係ない人がたくさん死んでるんですよ!いいんですか!?」
ジンネマン:「作戦だ。いいも悪いもない」
バナージ:「あっ・・・」
ジンネマン:「行くな。縛り上げて連れてきた覚えはない。『こんなはずじゃなかった』と思うのはお前の想像力不足だ。敵地を制圧するというのはこういうことだ」
バナージ:「関係ない場所を撃って逃げる人を踏みつぶして・・・こんなの戦争ですらない。ただの怨念返しですよ!キャプテンはあのときインダストリアル7で俺を撃たなかった。こんなこと平気じゃないはずです。やめさせてください。これが戦争だって言うならなんで俺を砂漠に連れ出したんです。なんでマリーダさんを助けたんです!あの人があなたをマスターって呼ぶのは強化人間だからじゃない。俺がそうだったようにキャプテンに心を救われたから・・・」
ジンネマン:「黙れ!」
バナージ:「アアッ!アアッ・・・」
ジンネマン:「お前を気にかけたのは箱の鍵だからだ。なびかせておいたほうが都合がいいと思っただけだ。『こんなのは戦争じゃない』と言ったな。目を開けてよく見てみろ!こんなことが起こるのが戦争だ。主義も名誉も尊厳もない。殺すヤツがいて殺されるヤツがいるだけのことだ。怨念返しの何が悪い!俺たちの戦争はまだ終わっちゃいないんだ!」
バナージ:「そんなの・・・ジオンの町を焼いた連邦軍と同じ理屈じゃないですか!グッ!」

パイロット:「ルイーズ今行く!」
ジンネマン:「うん?」
バナージ:「『悲しいから・・・悲しくなくするために人は生きているんだ』ってあんたはそう言った!」
ジンネマン:「オオッ!ウッ・・・このガキ!」
バナージ:「あんただって分かってるんだ!こんなことしたって何も報われないってことは!」
ジンネマン:「何にも知らない小僧が!」
バナージ:「ウワーッ!アアッ・・・」
ジンネマン:「俺は・・・俺たちはこのときをずっと待っていたんだ。今すぐ降りて手伝いたいくらいだよ!」
バナージ:「だからって自分が地獄を見たからって他人にそれを押しつけていいってことは・・・アアッ・・・」
ジンネマン:「その減らず口をやめないと本当に・・・グッ・・・ウッ・・・グオッ・・・こいつをなんとかしろ、アレク!フラスト!」
フラスト:「すいませんが今手が離せないんで、ご自分でなんとかしてください」
ジンネマン:「お前たち・・・グオッ!」
バナージ:「ハァハァ・・・分からない・・・俺には分かりませんよ。でも分からないからって、悲しいことが多すぎるからって感じる心を、止めてしまってはダメなんだ!俺は人の悲しさを・・・悲しいと感じる心があるんだってことを忘れたくない!それを受け止められる人間になりたいんです!キャプテンと同じように!」

トムラ:「バナージ?」
バナージ:「トムラさん、ユニコーンガンダムを出してください」
トムラ:「待機じゃないのか?」

カークス:「ロニやめろ!東側から出て基地へ向かうんだ!」

トムラ:「いいんですか?今降ろしたら狙い撃ちされますよ!」
ジンネマン:「・・・」
フラスト:「かまわん小僧の好きにさせろ・・・ですね?キャプテン」
ジンネマン:「・・・フン!」
バナージ:「キャプテン、ガランシェールの皆さん、お世話になりました。バナージ・リンクス、ユニコーンガンダム行きます!」
トムラ:「パージ!」
バナージ:「俺は箱の鍵じゃない。人間だ。そしてお前は人の力を増幅するマシンなんだ。お前はそのために造られた。人の心を・・・悲しさを感じる心を知る人間のために。だから・・・怒りにのまれるな」
ロニ:「『角割れ』!?まだ早いぞ!ガランシェール、なに!?あの子が裏切ったというの!?」
バナージ:「箱の封印が解かれる。あなたたちは引け!」
ロニ:「箱の鍵がなぜジャマをする!」

ロニ:「カークス!」
カークス:「ロニどうした?」
ロニ:「角割れが私を攻撃してきた」
カークス:「どういうことだ・・・うん?・・・引き時だ!ロニ」
ロニ:「私たちはずっと回り道をしてきた。ジャマをすれば踏みつぶす!」
カークス:「マズイな」
ワッツ:「おいおい動く戦争博物館かよ」
ダリル:「よくもまああんな機体で」
ナイジェル:「だからこそ気を抜くな。あんな執念は俺たちにはない」
バナージ:「なぜこんなことをするんです!」
ロニ:「そのために生きてきたからだ」
リディ:「バナージか!?」
ロニ:「お前たちには感謝しているよ。ガランシェールが砂漠に落ちてくれたおかげで積年の恨みを晴らすことができる」
バナージ:「グッ・・・」
ロニ:「もう手遅れだ。私を止めれば全てが本当に無意味になる。道を開けろ。そして早く角割れになるがいい」
バナージ:「ダメだ!ここで殺された人やその家族がまたあなたたちへの憎しみを募らせてしまう!」
リディ:「ムダなことを!」
バナージ:「やめるんだ!こんなことを繰り返していたら心が壊れて人間ではなくなってしまう!」
ロニ:「黙れ!父も母もジオンの残党狩りで死んだ!投降を許されず殺されたんだ!なぶり殺しだ!父の遺志を継ぐためだけに生きて私は今ここにいる!箱など開かずともいい。そんなことで晴れるほど浅い恨みではないのだ。そこをどけっ!」
バナージ:「アアッ!ウウッ・・・」
リディ:「バナージ!」
バナージ:「リディ少尉あれを止めないと街が・・・」
リディ:「ああ、だがあのパイロットに何を言ってもムダだ。破壊するしかない」
バナージ:「力づくでは何も解決しません!彼女はとらわれているだけなんです。本心じゃない!止めてみせます」
リディ:「そうさ、とらわれているんだよ。決して解けない血の呪縛にな」
バナージ:「聞いてくれ!ロニさん!これは君が本当にしたいことなのか?本当の君はそれでいいのか?ロニさん!」
ロニ:「だって私には、もうこうするしか・・・ほかに生きる意味なんて・・・ない」
バナージ:「見つけるんだ憎しみや怒りが生きる意味なんて悲しすぎる」
ロニ:「理不尽には怒るのが人間だ。人は神じゃない!」
バナージ:「それでも止めなきゃダメなんだ!」
ロニ:「あっ・・・」
リディ:「正気か!?バナージ!・・・止まった・・・クッ・・・」
ロニ:「お父様、お母様・・・私には・・・」
カークス:「援護する!撤退しろ!クッ・・・くそ!」

ワッツ:「グアッ!」
ダリル:「ワッツ!」
ナイジェル:「気を抜くなと言った」

カークス:「残弾1か・・・」
ダリル:「こいつ!」
カークス:「ロニ・・・お前は俺たちのようにはなるなー!」
ロニ:「グッ!ウウッ・・・カークスをやったのか・・・連邦がまた奪った・・・私を守ってくれた人を・・・最後の家族を!」
バナージ:「ロニさん!」
ロニ:「私の居場所はもう・・・ここだけだ!」
リディ:「あらがえないのさ、現実には!」
バナージ:「俺は・・・俺は彼女を止めたい。止めなきゃならないんだ。ガンダム!俺に力を貸せ!」

ブライト:「ガンダム・・・」
ワッツ:「隊長・・・」
ダリル:「あれは・・・」
ナイジェル:「ああ」

ロニ:「グッ・・・ンンッ・・・どけ!」
バナージ:「グッ・・・アアッ・・・」
リディ:「バナージ何してる!撃て!」
ロニ:「ジャマをするな!思い知れ!思い知れ!思い知れ!あっ!?」
バナージ:(このよどんだ黒い感覚、こんなものに染まっていくことに意味なんかないよ)
ロニ:「ウッ・・・ウアッ!」
バナージ:「ウッ・・・グッ・・・のまれてはダメだ!ロニさん」
ロニ:「子どもが親の願いにのまれるのは世の定めなんだよバナージ。私は間違っていない」
バナージ:「それは願いなんかじゃない!呪いだ!」
ロニ:「同じだ!託されたことをなす、それが親に血肉を与えられた子の血の役目なんだよ!お前のその力も親の与えたものだろうに!これは私の戦争なんだ!!」
リディ:「乗れ!バナージ!・・・ウッ!あの反射板の反応速度を超える必要がある。ビーム・マグナムは?」
バナージ:「残弾1です」
リディ:「一発勝負だな」
バナージ:「リディさん!」
リディ:「やるんだ!街を守るにはそれしかない!う回して正面から懐に突っ込む。すれ違いざまに別れて同時攻撃、一点突破だ!」
ロニ:「ジーク・ジオン、ジーク・ジオン、ジーク・ジオン、ジーク・ジオン、ジーク・ジオン、ジーク・ジオン、ジーク・ジオン・・・」
バナージ:「ロニさん!戻ってくれ!」
ロニ:「ジーク・ジオン、ジーク・ジオン」
リディ:「諦めろ!」
ロニ:「ジーク・ジオン・・・ジーク・ジオン!」
カークス:(ロニ・・・俺たちの戦争は終わったよ)
ロニ:「アッ・・・アアッ・・・」
バナージ:「ロニさん!」
リディ:「バナージ!このまま撃て!可能性に殺されるぞ!そんなもの捨てちまえ!」
バナージ:「ウワーッ!」
ロニ:(バナージ・・・悲しいね)
バナージ:「撃てません!」

オペレーター:「巨大モビルアーマー動き止まりました。ほかのジオン残党モビルスーツも掃討されたもよう。トリントン基地の被害を確認します」
ブライト:「その前にロメオ008に連絡を」
ジンネマン:「フラスト、この空域から離脱だ」

リディ:「降りろバナージ、そのガンダムには捕獲命令が出ている。降りて機体を渡せ」
バナージ:「リディ少尉・・・」
リディ:「お前さえいなければこんなことにはならなかったんだ。あっ・・・」
バナージ:「あっ・・・」
リディ:「なっ・・・黒い・・・ユニコーン?」

ED「Next 2 U -eUC-」by SawanoHiroyuki[nZk]:naNami


ナレーター:「次回、機動戦士ガンダムユニコーン『戦士、バナージ・リンクス』君の中の可能性が目を覚ます!」

バナージ・リンクス
内山昂輝
オードリー・バーン
藤村 歩
フル・フロンタル
池田秀一
リディ・マーセナス
浪川大輔
マリーダ・クルス
甲斐田裕子
アンジェロ・ザウパー
柿原徹也
スベロア・ジンネマン
手塚秀彰
ミコット・バーチ
戸松 遥
タクヤ・イレイ
下野 紘
カーディアス・ビスト
菅生隆之
アルベルト
高木 渉
サイアム・ビスト
永井一郎

脚本:むとうやすゆき
絵コンテ:古橋一浩、玄馬宣彦
演出:菱田正和、綿田慎也、京極尚彦
演出協力:佐藤照雄
キャラクター総作画監督:高橋久美子
メカ総作画監督:玄馬宣彦
キャラクター作画監督:茂木信二郎、堀内博之、濱田邦彦、藤澤俊幸
メカ作画監督:中谷誠一、仲 盛文、城前龍治、津野田勝敏


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